「だったもの」解説

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先日投稿したミニ絵本「だったもの」にたくさんのいいねや反応ありがとうございます。

ここでは、絵本やキャプションでは語りきれなかった部分を、解説していきたいと思います。

手放しと再生のはなし

ビジネスをやる上で大事にしていた考え方の一つが「循環」でした。

最近一番大きなものを手放しました。

絵本の1ページ目には、こんなメッセージを添えています。

「かつて優しさだったものを、今も大切に抱えている人へ。」

かつては「誰かの役に立ちたい」と願った想いでも、いつの間にか目的がすり替わっている、そんなことがあるんです。

時間の経過やすれ違い、疲労、誤解や、解釈の変化・・・

思いというのは抑えたり、溜めすぎたりすると良くないんです。

長く抱えすぎた

時間の経過ととともに、目的や想いが移り変わっていきますが、大切だからこそ、なかなか手放せません。

思い出、人とのつながり、あたたかなメッセージ・・・手放したらその全てがなくなってしまう気がする・・・。

だから握りしめて離したくない、そんな思いになるんです。

抱え続ける形では守れないものもある

もう変質してしまったのに、ずっと抱えていることに気づき始めます。

ここを作る際、よぎっていたのは、ある光景です。

Free macaque monkeys closeup image

すでに亡くなってしまった子猿の死を受け入れられない親が、ずっと我が子を抱え続ける姿です。

子猿はもうこの世にいないのに、その亡骸をずっと抱えて生活しているんです。見たことのある方もいらっしゃるかもしれませんね。

でも、すでに命は尽きていて・・・動きませんし、当然腐敗が進んでいくでしょう。

程なく母親はそっと子猿を手放します。

この姿、悲しいのですが、なんとも美しいと思って印象に残っていたんですよね。

絵本の主人公も、抱えていたハートを土に埋めることを決意します。

悲しみが押し寄せる

ここからはほとんど文字を入れていません。

理由は、見てくださる方に体験してほしい、その感覚を委ねたいと思ったからです。

主人公の手のひらには、もう何も残っていません。

喪失感に打ちひしがれながら、暗い部屋で過ごしています。

自分の決断を後悔し、そもそも目的が変わってしまったことを責めてしまうこともあります。

でももう役割が終わったんです。

ガーデニングの趣味が・・・

ここからは趣味のガーデニングから日々教わっていることです。

「等価経済」ではなく「循環経済」という言葉があるそうです。

今日はお日様を1000ルクス浴びたから、対価としてわたしも花を咲かせますね、なんて花は言いません。

ただただ、陽の光を浴びて芽を出し、成長して花を咲かせます。

そして虫たちの役に立ち、人間を癒し、土の中では菌類に育てられ、酸素やミネラルを交換しあっています。全て循環して成り立っています。

私たちの価値や持ち物も、本来はそんな風に成り立っているのではないかと思うのです。

それがいつしか、

「あなたの価値をお金に変えるべき」
「価値のある投稿でないと意味がない」
「お客様がほしいものを提供するべき」
「相手を自分の思い通りに動かす術」etc.

確かにマーケティングやビジネスの手法ではありますが、どこか、不足や欲望を燃料にしている気がして、見るたびに疲弊していました。

自然は厳しいですが、植物は価値を競ったりしません。売ったりもしません。

そう在りたいなと思っています。

というか、きっとわたしが違う方向を向いていただけかもしれませんね。

終わった命からつながる

ここからまた無音のページになります。

ここは受け取ってくださった方がいるかもしれませんし、え?気づかなかった! なんて方もいるかもしれません。

手放した古いハートから芽が出て、小さな木になります。

そしてその後、冬が来ます。

また葉っぱが出てきて、小さな実をつけ、鳥が誘われてきます。

小さな実が小さなハートになり、ミニ版の主人公が、それを持って走っています。

「大切な人のために」。

継承という最後の循環

一度冬が来ることや、ミニ版の主人公というところで、世代が交代したことを表しています。

でも、気づかなかったと思うんです。

最後のページは、最初のページから主人公が消えていることに。

ここでは、主人公そのものも、「だったもの」として亡くなっていることを表しています。

気づいたかな?

誰だって、お別れの準備万端で迎えるわけではないんですよね。

悲しいし、未練もあるけれど、別れなくてはいけない時があります。

対人でのサービスを終えたわたしですが、人と関わりながら教えることは、わたしの生き方には合っていませんでした。

やりたいかどうか、やれるかどうかだけで考えたら、やれます。

でもそれは、わたしの在り方とは違いました。

できないとか、生きがいを感じないのならわかります。そうではないから悩みました。

でも、先日生徒さんにわたしが今まで大切にしてきたスタイルや、考え方や、サービスにおいての秘密のようなことをお教えした時に、「継承」という言葉が浮かんできたんです。

別にここで終わったわけじゃない。

自分の中に育った大切なものは、継承されて他の方へと引き継がれた。

それでやりきったのだ、役割が終わったのだと感じられ、爽やかな気持ちになったのです。

そんな思いもあり、この絵本は誰かの心に、それも、頑張りすぎて目的が曇り始めている方の心に、届くといいなと思いながら作りました。

(あと、ものを捨てられない母にも・・・💦)

読んでいただけたら嬉しいです。

そしてご感想などいただけたら・・・そんな想いでここにも置かせていただきます。

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今回は以上です。
お読みいただきありがとうございました。

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